府中街道01 2005/11/19

全体図
上に取材区間の全体図を示す。青字は交差点の名称、 赤丸数字は写真の撮影位置。

  @小平市の渋滞スポット、小川町交差点の東側信号から青梅街道青梅方面を 眺める。(写真左)このクランク交差点は府中街道、青梅街道の円滑な交通を明らかに阻害しており、早期の解消が望まれる。体感的な ものだが、青梅街道を挟んで北側(4車線)と南側(2車線)では(特に地元の車の)交通量に差があり、府中街道から青梅街道に流入 する車が多いためにクランク部分に車が致命的に滞留することが無いのがせめてもの救いか。
  右の写真は同じ場所から府中街道の府中方面(南側)を写したもの。小川町交差点より北側の府中街道は拡幅事業中だが、南側は現道 の西側(写真右奥側)にバイパスを建設する計画になっている。なお同じクランク交差点でも武蔵野市の武蔵野中央交差点と違い、 こちらのクランク交差点は府中街道から青梅街道に流入した車はその先の信号を無視できない。T字交差点が2つ近接していると考える といい。
小川町交差点(東)から西側(青梅街道青梅方面)を眺める 小川町交差点(東)から南側(府中街道現道府中方面)を眺める

将来府中街道のバイパスになる予定の道路を眺める 小川町交差点(西)から北側(府中街道所沢方面)を眺める
小川町交差点(西)から北側の4車線区間を眺める   A小川町交差点の西側信号から南に伸びる細い生活道路。(写真左上)東京都の計画では 小川町交差点よりも南側の府中街道はクランク交差点解消のため、北側の拡幅区間をそのまま南に延伸することになっている。ほとんどの 区間は新設のバイパスとなろうが、小川町交差点への取り付け工事についてはこの細い道路が拡幅されるような形になるのだろう。なお、 このバイパスは南進し、府中市の西原町一丁目交差点(東八道路が90℃カーブして鎌倉街道になる交差点)で鎌倉街道に合流する計画に なっている。バイパス区間のうち府中都市計画道路3・3・8号線として西原町一丁目交差点から多喜窪通りまでの区間が4月23日に 交通開放されている。それより北側の国分寺都市計画道路3・3・8号については平成22年度からの工事開始を目標に、地元に対して 複数の案(平面構造か一部掘割構造か、西武国分寺線をオーバーパスするかアンダーパスするか)が提示され、環境アセスメントの手続き 作業段階らしい。
  同じ場所から既に4車線に拡幅された北側を眺める。(写真右上:交差点、左下:交差点より北側)先ほどの2車線現道とは違った 幅の広い走りやすい道路となっている。ただし制限速度は同じ40km/hだが…( ゚д゚)、ペッ まあそれでも交通集中により自然と減速、渋滞 する現状ではそれほど不満は出ないだろう。小平警察はあまりスピード違反の取締りをしないし。沿道には郊外型のロードサイド店が 数多く出店している。以前の府中街道ではロードサイド店といってもコジマくらいしかなかったのだが、現在では東側にメガネトップ、 ノジマデンキ、安楽亭、AOKI、シェル石油、西側には青山、ドンキ、デニーズ、コジマなどが出店しており、さながら郊外の国道バイパス 沿いのようになった。

  Bコジマの角にある緑川通りとの交差点。(写真左)緑川通りは青梅街道の天神町交差点から 小川町交差点までの区間の北側200bほどを青梅街道に並行して走る道で、途中西武多摩湖線との交差部分で途切れているものの、 地元民を中心に青梅街道の裏道として使う車が多い。さきほどの小川町交差点からこの交差点まで中央分離帯に切れ目は無いため、 ドンキやデニーズに入る車、出てくる車がこの交差点や小川町交差点でUターンをすることが多い。ただしUターンしきれずに切り返して いる車が多いが…
  C引き続き4車線区間の真っ只中、小平第六小学校交差点。(写真右)右奥の建物が小学校。 現在ではこの交差点を過ぎるとしばらくして右車線が消失するため、この先から流れが悪くなることが多い。
緑川通りとの交差点 小平第六小交差点

  D4車線区間の終点、小川駅東口交差点を南側から眺める。(写真左)写真のとおり右側車線 がそのまま右折レーンとなって消失する。なお、この先の道路用地が東側を主に確保しているため、道路はこの交差点で西側に寄ることに なる。右奥のガードレールのさらに奥はすでに舗装済で、将来的には南行の車線になるスペース。
  同じ交差点を北側から眺める。(写真右)写真の左奥はブリヂストンの試験棟、福利厚生施設、社宅などが立ち並ぶエリア。ここの 交差点にある郵便局の名前も「小川駅前郵便局」ではなく、「小平ブリヂストン前郵便局」。府中街道はここから2車線になるため、この 交差点から南側の北行は四六時中混雑している。この交差点より北側が2005年3月29日に事業認可が下りた区間になる。
小川駅東口交差点を南側から眺める 小川駅東口交差点から南側を眺める

  Eブリヂストン前の信号から北側を眺める。(写真左)この信号の右奥側は全てブリヂストン 東京工場。騒音などについては住宅ほど気を使う必要が無いため、工事を行うにあたっては好条件だろう。写真をよく見るとわかる のだが、写真左側の街路灯は緑色のフェンスのさらに奥に立っている。フェンスの奥側には将来歩道になるであろう道路用地とおぼしき 土地が帯状に確保してあり、その中に街路灯が立っている。両側を住宅や商店に囲まれた道路では事業認可後も用地買収に手間取ることが 多いが、この区間は東側がブリヂストンという大工場なので他の道路に比べればすんなりと工事に着工できるのではないだろうか。
  F3月29日に事業認可が下りた区間で最大の渋滞発生ポイントである西武拝島線の踏切。 (写真右)拡幅事業で最も大規模な工事となることが予想されるのがこの萩山3号踏切の立体化(線路の高架化)による除去である。線路の 北側は萩山駅から順に、空き地、ブリヂストンの工場、公団団地、病院、緑地、都営団地といった具合で建て込んだ住宅地にはなって いないこと、また府中街道よりも西側については線路北側に既に細い道路が建設されている箇所があることなど好条件が重なっているが、 鉄道の立体化というのはどれほど短区間であっても線路の付け替えなど歳月とカネを要する大事業であり行政の手腕が試される。余談だが この区間の西武拝島線はもともとブリヂストンへの引込み線だった線路を小川駅まで延長し、当時はまだ国分寺線の支線にすぎなかった 上水線(今の拝島線)に接続したものである。
ブリヂストン前信号を南側から眺める 渋滞ポイントとなっている西武拝島線の萩山3号踏切

  G奥に写っている八坂交差点までが3月29日に事業認可が下りた区間である。(写真左上)ここ は小平市と東村山市の市境となっていて、八坂交差点は市境の向こう側、東村山市にある。写真左端に写っている右折横断禁止の標識は 写真右側にあるダイエー小平店への駐車場への右折横断を禁止した標識で、8時から20時まで横断禁止となっている。なおダイエー小平店の 営業時間は22時まで。
  右上の写真は八坂交差点にあるもので、かつてこの交差点を九道の辻と呼んだことを後世に伝えている。なお現在の八坂交差点は「 七道の辻」となっている。この交差点の下には野火止用水が流れ、公園や病院の樹木も多いためにうっそうとした感じになっている。
  八坂交差点から北側を眺める。(写真左下)八坂交差点から新青梅街道との交点、野口橋交差点までは既に4車線化の拡幅事業が完了 している。
  写真右下は西武多摩湖線の高架と八坂駅。このあたりの西武多摩湖線は築堤上を走っており、府中街道上の高架橋と八坂駅のみが 構造物となっている。これら構造物は道路の拡幅にあわせて新しく作り直したもので、八坂駅は2000年6月から新駅舎となっている。
ダイエー小平店は右折横断禁止 九道の辻
八坂交差点から既に4車線化されている北側を眺める 西武多摩湖線の高架と八坂駅

  H八坂小学校前の交差点から北側を眺める。(写真左)ここもクランク交差点になっている 上に、奥の信号を右折すると久米川駅前に出るため交通量が多く流れが悪くなりやすい。久米川駅へ向かうバスもこの交差点を右折する。
  I空堀川に架かる野口橋。(写真右)それほど大きな橋でもないし、車を運転している 場合その先の野口橋交差点に気をとられることが多いので、気が付かずに通過してしまうことも多い。空堀川は清瀬で柳瀬川に、志木で 新河岸川に合流して最終的には隅田川として東京湾に流れ込む。
八坂小学校前交差点から北側を眺める 空堀川に架かる野口橋

  J新青梅街道との交点である野口橋交差点から北側を眺める。(写真左上)4車線化されて いるのはこの野口橋交差点までで、この先は2車線道路となっている。さらに北側へ行くと西武新宿線の踏切があり、東村山の駅前に 出る。東京都の計画では東村山郵便局前までは現道の拡幅、そこから先はバイパスを建設する計画らしい。
  野口橋交差点から北側を眺める。(写真右上)左の写真と違い、道路が広々としているのがよくわかる。
  左下の写真は同じ場所から新青梅街道の青梅方面を写したもの。奥を走っている電車は西武国分寺線のもの。西武国分寺線は東村山〜 国分寺間で府中街道と並行している。新青梅街道は西武新宿線と西武多摩湖線は陸橋でパスする一方で、その両線に挟まれた西武国分寺線 は線路のほうを高架としてクリアしている。
  右下の写真は野口橋交差点から新青梅街道を少し東側へ行ったところにある栄町陸橋で、西武新宿線をオーバーパスしている。この 陸橋の向こう側は久米川の駅前に出る。この陸橋の下には知る人ぞ知る「川島冷蔵」がある。
野口橋交差点から北側(所沢方面)を眺める 野口橋交差点から南側(府中方面)を眺める
野口橋交差点から西側(青梅方面)を眺める 野口橋交差点の東側にある栄町陸橋

野口橋交差点の追突事故現場   この写真は上の写真の一部分を拡大して撮影した写真なのだが、何が写っているのかおわかりだろうか?飛び散った白い粉と赤い粉。 車のヘッドライトとテールライトの破片である。軽トラックに大型トラックが追突したようで、事故車両はすぐ近くに停車していた。 新青梅街道は北多摩を代表する幹線放射道路であり、トラックやダンプ等の大型車が多い。野口橋交差点の前後は栄町陸橋と美住陸橋の 2つの陸橋によって西武線の線路をパスしており、信号・右左折車とも少なくスピードが出やすい道路となっている。そのような区間に あってこの野口橋交差点は地元の車のみならず右左折の多い交差点となっている。特に専用レーンがあり、矢印信号によって歩車分離され ている右折と違い、本線車道から直接曲がる左折では歩行者横断中は本線車道を塞ぐ形となるため、本線の交通容量を低下させるだけ でなく、このような追突事故を招くこともある。(前の車が左折していったので後ろの車がスピードを上げたら左折車が横断歩行者に 気づいて急ブレーキ、後ろの車も慌てて急ブレーキというのはそれほど珍しいヒヤリハットではないはず)府中街道拡幅事業の紹介とは 本来関係ないものだが、道路と交通事故とは切っても切れない関係があるのでここにUPしておく。個人的にはこれだけ右左折車が多く、 新青梅街道の渋滞の原因となっているのだからぜひ立体化してほしいものなのだが、周囲の建て込み具合や高架になっている西武国分寺線 との位置関係を考えるとかなり難しそう。野口橋交差点以北の府中街道拡幅時に住民、市などから強く要望が出されるなどしない限り 無理だろう。